紫にんにく産地紹介

Las Pedroñeras(ラス・ペドロニェーラス)

Castilla La Mancha州 

Cuenca県

スペインの首都マドリッドから国道301号で南に約169Km。バスで2時間半。ラ・マンチャ地方の大地に点在する小さな村々のうちの一つにラス・ペドロニェーラスがあります。

“Capital del Ajo”。スペイン語でにんにくの首都と呼ばれる人口7100人程のこの小さな村では、スペイン国内はもちろん、世界中に向けてにんにくを生産しています。

 

村の端には、San Isidro “El Santo” (サン・イシドロ・エル・サント)と書かれた大きな工場があります。スペイン産にんにくの協同組合です。


1963年に100人程度のにんにく農家が、自分たちで最高級の紫にんにく(Ajo Morado)の生産及び販売ができるよう、協同組合San Isidro "El Santo"を設立しました。San Isidroとは、農業の守護聖人サン・イシドロのことです。

サン・イシドロに守られながら、組合は掲げてきた目標を着々と達成し、現在では世界最大のにんにく組合と呼ばれるまでに成長を遂げました。

赤いロゴマークの下に書かれた “El Mejor Ajo del Mundo”というフレーズ。つまり、世界一のにんにくであることを彼らは誇りに思っているのです。


作業場の女性たちの手で丁寧に皮むきされたにんにく。彼女たちが “Gloria bendita”(「これ以上良いものがない、最高」という意味)と称賛するように、農業の守護聖人であるサン・イシドロから祝福されたにんにくは現在、世界中に向けて飛び立っています。


協同組合サン・イシドロ・エル・サントの組合員たちは、ラス・ペドロニェーラス村から遥か遠く離れた場所まで圃場を持ちます。同じ畑で続けて栽培しないこだわりを守ることで、毎年品質の高いにんにくの収穫が約束されるのです。

 

村の外に出ると、ラ・マンチャの大地に芽生えたにんにくやたまねぎなどの農産物、そしてオリーブの木が広がっています。乾いた大地のように見えますが、地下水を豊富に湛えています。


 秋に蒔かれた種からは少しずつ芽が出始めます。厳しく冷える冬を越して、翌年の初夏の収穫までじっくりと栄養を蓄え、成長していきます。


にんにく農家の一日

早朝から畑で働いた組合員たちは村に戻った後、地元のバルに集い、夜の宴を楽しみます。朝もバルに集い、朝食がてら仲間同士で農産物の情報交換をしてから仕事に出ます。用事があって村に戻ってきた時にもバルに立ち寄り、誰かがいれば他愛の無い話をし、そして仕事に戻る。本当におしゃべりが大好きな人たちです。


バルのメニューには、アリオリソース(にんにく入りマヨネーズ)を絡めたポテト “Patatas Alioli”やラムチョップの皮付き紫にんにくソテーなど、にんにくが多く使われています。朝早くから続いた畑仕事の疲れも、滋養強壮に良いにんにく料理をつまみながら、賑やかに会話を弾ませていく中では、バルは自分たちの生活には欠かせない憩いの場でもあるのです。